フットボールかサッカーか?

少年サッカー沼にどっぷりハマった父親が、不毛かつ他愛もない思いを吐き出してみます。

「声」が出ない理由

息子がサッカーを始めたのは、2年生の夏。戦略的判断(?)によりフィールドプレーヤーとGKの両方をやっている息子は、声出しのやり方や重要性を理解し、徐々にですができるようになってきています。


出そうとしても出ない?


少年サッカーでは「声を出そう 」「声を掛け合おう」というアドバイスやコメントをよく聞きます。しかし、子供たちは声を出しません。相手にリードされている試合中、観戦している保護者からも「元気出して声ぐらい出そうー」「そこ声かけてぇ~⤵」と応援とも嘆きとも取れるつぶやきをよく耳にします。しかし、やはり子供たちは声を出しません。


でも、子供たちは声を「出さない」のではなく「出せない」のだと私は考えています。では、それはなぜでしょうか。試合中、呼吸が荒いから?疲れているから? 口の中が乾いているから?どれも違うと思います。


  • 声が出せるほどサッカーをまだ知らない

まず、声とは「あー!」とか「うわー!」となんでもいいから発声することだとは子供も思っていません。声とは「ポジショニングや状況を伝えて味方を助ける/コーチングする」ことだと子供達もなんとなくわかっています。しかし、何を言えばよいのか、どう伝えれば、味方を助けるコーチングになるのかをまだ知らないのです。対策としては、自分だけでなく、他のチームメイトに対して普段コーチが何を言っているかを聞いておく、いろんなポジションを自分で経験してみて経験値を積む必要があると思います。


  • 声を出そうとした時にすでに局面が変わっている

サッカーではレベルが上がれば上がるほど、攻守の切り替えなど局面が変わるプレイスピードが速くなってきます💨。同じ学年でもいわゆる強豪チームというのは、この「トランジション」のスピード感が段違いです。普段よりも2倍速くらいでプレイしなくてはいけない場合、自分のことだけで一杯一杯です。この状態で、ほんの一瞬で流れゆく局面ごとにリアルタイムで味方にアドバイスするのは非常に難しいです。対策としては、同じチームの上の学年と練習したり、普段の練習時でも局面スピード感を意識する必要があると思います。


最後に、声出しの内容ですが、「声出し=味方への指摘・ダメ出しでよい」という勘違いをさせないことが重要だと思います。小学生は結構この思い違いが多く、「いけよ !」とか「遅いよ !」、もっとヒドイと「〇〇だよ 💢」とただチームメイトの名前を叫ぶケースをよく見ます。そのようなことがあったら保護者が家庭で注意してあげるべきだと思います。


このように考えてみるとGKというのは、プレイ中、少し離れた場所から客観的にすべてのポジションと局面をよ~く観察しており、自分は同じ速度で動いていないという心の余裕も若干あるので、声出しの訓練にはもってこいです。同時にコーチング(声出し)がGKの重要なスキルと言われる所以でもあります。


公式戦でコーチからGKに指名され、息子のモチベーションがちょっと下がっている様に見える時には、このような話と共に「GKでプレイすること、コーチングをサボらないことはフィードプレーヤーとしての自分の成長にもつながっている」ということを伝えたりしています。