フットボールかサッカーか?

少年サッカー沼にどっぷりハマった父親が、不毛かつ他愛もない思いを吐き出してみます。

勝利の味はどんな味?

息子がサッカーを始めたのは、2年生の夏。私の住む地域では、秋から冬にかけていくつかの地域サッカー協会主催の公式大会が開かれるのですが、学年ごとの大会で息子が初めてチームとして優勝することができた時の話。


甘酸っぱい初体験?


危なげなく予選リーグを勝ち上がった後、残り時間ギリギリのゴールなど劇的な勝利を含む決勝トーナメントならではのドラマをいくつも経ての初優勝でした。もちろん、子供達も保護者達も決勝戦で見事に勝った時には大興奮🐷。私も必死に隠しましたが、感動して涙がこぼれそうになりました。当然、息子も喜んではいるのですが、なんだか冷めた感じがします。


父「どうだった?初めての優勝は !?」
息子「もちろん、うれしいよ…」
父「もっとヤッター!!! みたいに喜ぶのかと思ったケド?」
息子「……うん」


息子は全試合スタメンでフル出場し、ゴールも決めていましたが、決勝トーナメントに入り決勝戦を含む「ゼッタイに負けられない戦い」で、実は息子はGKのみでの出場でした。息子の名誉のために言うと、「フィールドで使えないから」ではなく「勝ち切るため」にGKを任されていました。エース君が点を決め息子がゴールを守りきる、これがコーチの思い描いた優勝するためのシナリオだったのです。


当然コーチもそのことを子供達には事前に伝えていましたし、息子も決勝戦終了のホイッスルを聞くまでは「勝つため !」と納得してGKをしていたと思います。しかし、いざ優勝した瞬間に息子の中に別の思いが出てきたのだと私は感じました。


贅沢な悩みではあるのです。重要な試合で息子がGKを任された時、普段GKをしているチームメイトはベンチです。試合に出れないあの子はどんな気持ちで優勝を見ていたのか。「勝たせてあげたい」と「楽しませてあげたい」の間でコーチも考えに考えたのではないか。しかし、息子自身はやっぱりフィールドプレーヤーとして試合がしたい。


そんな真剣勝負ならではなことに目を向けると、私も息子と同じように少し初優勝の熱から覚めた様な気がしました。