フットボールかサッカーか?

少年サッカー沼にどっぷりハマった父親が、不毛かつ他愛もない思いを吐き出してみます。

仮説:少年サッカーPK戦略

正面とGKから見て右側のみのセーブを狙う。左側は捨てコース。


息子がサッカーを始めたのは2年生の夏。そして、息子が少年団から町クラブへの移籍をしたのは4年生の終わりでした。


4年生の学年終わりに移籍する決意をもって望んだ地域の公式戦(トーナメント方式)も、準決勝で強豪町クラブと1-1のまま延長戦でも決着つかず、最後にPK戦で決勝進出の切符を争うことになりました。こうなるとGKである息子の舞台。私が息子とたてた少年サッカーPK戦略を完全なる自己満足でご紹介します。今回は、話がちょっと長くなります。


PK戦の基本戦略


  • PK戦は3本をひとまとめで考える

少年サッカーのPK戦は3本勝負です。単純に1本でもGKが止めれば(または相手が外せば)勝率はグンとアップします。ですので、GKは1本ずつ単発で「右?左?どうしよう?」と考えるのではなく、全3本を連動させ、ひとまとめでデザインすべきです。(詳細は後述)。


  • GKとしてセーブする的を絞る(捨てコースを決めておく)

息子も含めジュニアサッカーGKのセーブスキルがまだこれからという段階です。4~6年生ではボールを蹴る能力(コース、スピード)のほうが先行して発達しているので、キッカー側が圧倒的に有利です。ですからGKはセーブする的を始めから絞るべきです。GKが身体的にどうやっても届かないコース、シュートスピードがジュニアサッカーのPK戦ではあります。


では、どう的を絞るか?キッカー右利きの場合は、ズバリ、正面とGKから見て右側のみのセーブを狙います。GKから見て左のコースは捨てます。なぜなら小学生(右利き)のキッカーで、体を開いてGKの左隅に確実に蹴れる子はかなりのキック巧者。逆に技術も自信もないのに、これをやると大体GK正面、またはゴール外に外して自滅します(※あくまで個人の感想です)。


PK1本目 - むやみに飛ばない、ギリギリまで動かない


さあ、キッカーもGKも緊張する、心理戦でもあるPK戦の開始。1本目のキッカーは、大体そのチームのエースか、キックのうまさNo.1の子です。


1本目のキッカー心理:「ゼッタイ決める!」
GKの戦術:力んで正面か、相手が外して自滅を想定。冷静に「入れられても次を止めればよい」という強い気持ちと余裕を持って、正面でプレッシャーの我慢くらべ。相手が決めたら相手がうまかったと心の中で称え、すぐに2本目に気持ちを切り替え。


PK2本目 - 飛んでGKからアクション、3本目への布石


1本目、入れられちゃいましたぁ(最悪を想定し、最高の準備を!)。やっぱり1本目のキッカーはうまい子が多い、さあ、仕切り直して2本目。


2本目のキッカー心理:「自分も決めなきゃ!」
GKの戦術:絶対にGKからアクションをおこして飛ぶ。基本戦略に従って、キッカー右利きの場合は、正面の想定も残しつつ、GKから見て右側のみに思い切って飛ぶ。


2本目のキッカーはプレッシャーからか助走が短くキックが弱くなる、力んでコースが甘くなることが多く、キックの精度が1本目より落ちます。そのようにGKは思い込むべきです。キッカーの助走の長さ、目線、表情を観察する。止めれば💪💪💪、決められても、3本目への布石と考える。


PK3本目 - 正面とGKから見て右側のみ(キッカー右利きの場合)


2本目、飛んで指先がボールに触ったけど決められましたぁ(最悪を想定し、最高の準備を!)。相手チームやるな、でも味方もしっかり決めてる。さあ、仕切り直して3本目。


3本目のキッカー心理:「どうしよう!?得意なコースに蹴ろう」
GKの戦術:基本戦略に従い、迷わない。正面とGKから見て右側のみのセーブを狙う(キッカー右利きの場合)。


3本目のキッカーは大なり小なり迷いを持ちます。1本目、2本目がどうだったかを見ており、特に2本目の結果がどうあれ「GKが飛んだ」という残像が強いです。残像と迷いを打ち消すように、自分の得意なところに大体蹴ってきます。それは、キッカー右利きならGKから見て右側の可能性が高く、正面でも体で防げるから大丈夫。そのようにGKは思い込むべきです。


PK戦は見ている方も疲れる


いかがだったでしょうか?「先行、後攻で想定変わらない?」「4本目以降までいったらどうする?」などあると思いますが、それはまた機会があれば書きたいと思います。


さて、上記のPK戦略が想定通りハマり、準決勝のPK戦は相手の3本目をGKである息子がセーブ!PK戦スコア3-2で息子所属のチームが勝ち、見事、決勝進出を決めました🎉🎉🎉。


しかも、息子はGKながら3本目のキッカーも務め、自分で3本目を決めてから相手の3本目を止めるという独壇場(チーム得点シーンでパントキックから1アシストのおまけ付き)!まさに「なんて日だ!」でした。さすがに私も興奮しましたが、「ハァ、よかった~(なんだか疲れた💦)」というのが思わず漏れた言葉でした。